ジルが振り返って、ある一点を見つめていた。
「……Aliceか…」
そこからそう言いながら、まるで空間を裂いて出てきたかのように、淡い檸檬色の髪をした男が出てきた。
そして、しゃがんで灰となったウサギをサラサラと風に靡かす。
「何しに来たんだよ、ジェゾ」
ジルが頬に付いて乾き始めている血を落としながら言った。
「ウサギに狩りの仕方を教えに来たが…」
その言葉にピクリとリャノの眉が動いた。
ジェゾはチラリと灰になったウサギを一瞥する。
「……あァ…そうだったな」
思い出したように、ジェゾが蔑むような目でジルの目を見た。
「お前らは俺らを倒すのが仕事だったな」
フンと馬鹿にしたように言った。
「まぁね。それにしても、Luna(ルーナ)の長子がわざわざここまで来て、部下の飼育とはご苦労なこった」
そう言い、ジルは薄ら笑いを浮かべた。


