天を衝く槍



そして、ジルは勢いよく地面を蹴った。


彼から一番近くにいたウサギは、彼の右腕の餌食となり、ボロボロと崩れ、灰と化していく。


『ウサギはね、死んだら灰になるんだ』


ソンジュさんが言った言葉がリピートされる。


「ガァァッッ」


それを低能ながらも『仲間が殺られた』と理解したウサギは、次々と私とジルを襲ってくる。


私はその攻撃を避け、下から斬り上げる。


「ギィッ」


ドパッと腹から血が噴き出した。


「…っ」


血の匂いが充満して、気持ち悪い。


「怯むな」


ジルの声でハッとすると目の前には、さっき私が傷を与えたウサギが襲いかかっていた。


「!」


それをジルが一瞬のうちにウサギの喉を、その爪で掻っ切る。


ゴトゴトと音を立てて落ちたウサギの首は、サラサラと灰になり、体も灰になってしまった。


「灰になるまで目を離すなよ」


ジルはそう言ってウサギを手当たり次第に灰にしていき、20体近くいたウサギは最早、数えるくらいにまで減っていた。


「ギィイッッ」


背後にウサギの声がして、私は石突きで突く。


その際にできた隙をついて、柄を長く持って振り回す。


目をやられたウサギのついでに、他の近くにいるウサギにも食らわした。


断末魔がうるさい。


私は遠心力を利用したさっきの攻撃で深手を負い、悶絶しているウサギに止めを刺した。