天を衝く槍



-----カァンッ


ヨースケさんの槍とジューシローさんの木刀が十字に交わる。


ヨースケさんはすぐに少し距離をとり、それを埋めるようにジューシローさんが詰めると、ヨースケさんはタンタタタッと四度、彼に突いた。


ジューシローさんはそれを全て避け、がら空きになっている足元をすくう。


「ちっ」


しかしそれは惜しくもヨースケさんに届かず、彼は盛大に舌打ちをした。


-----ヒュッ


ヨースケさんは石突き(刃がついてある方と逆の先端)あたりを持って、大きくジューシローさんに突く。


-----カァンッ


彼はそれをかわし、太刀打(槍の刃がある方に近い柄)に横の斬撃を食らわす。


「くっ」


ヨースケさんの槍が弾かれてはいないものの、彼の槍はジューシローのさんの斬撃により、明後日の方を向いていた。


彼はすぐさま柄の真ん中くらいを持ち替え、空気を斬る。


目の前に障害物がなくなったジューシローさんは、ヨースケさんとの距離を一気に詰め、大きく斬りかかる構えをした。


「おっ」


隣でギルの興奮したような声音が聞こえる。


ジューシローさんがヨースケさんに斬りかかるのかと思ったその時。


-----フゥゥッ


風の音がして、ジューシローさんはその構えを崩し、ヨースケさんと距離をとった。


それは何故か。


ヨースケさんが柄の真ん中を持って、槍を回転させたからだ。


漫画やアニメのようには速くないけど、うわ、本当にこんな使い方あったんだ…。


私は二人に釘付けになっていた。