――じゃなくて
「……なにしてんの?」
身動きが取れない私は、小さなギルを放してくれと目で訴える。
「抱き締めてる」
「何故?」
「そんな気分になった」
――一体どんな気分だ
思わず半目になってしまう。
それより、さて、これからどう抜け出そうか考えていると、ふと、影が射した。
「邪魔」
振り返ると、ジューシローさんの鋭い目が私とギルを射止めた。
「おーおー、こんなとこでやるかねー全く」
続いてジューシローさんの後ろにいたヨースケさんが言う。
「あれ、二人とも何してんの?」
ギルがそのままの状態でキョトンとした表情を見せて問う。
――あ、そろそろ体勢が辛い
足がプルプルする。
彼はフツーに立っているのだが、私との身長差もあるので私は体を斜めにして、私の頭が彼の胸のあたりにくるようになっているのだ。
「おらおら、いつまでしてんねん。ジューシローに刺されるで?」
「ぅおあっ!!?マジか!!!」
ギルはパッと私を放して私を放り投げる。
「アイタっ」
――なんで私がこんな目に…


