天を衝く槍



「……………」


彼の部屋はエレベーターから近くにあったので、すぐに見つけることが出来た。


そして、私がジューシローの部屋の前に着いて、はや10分が経過していた。


――ヒマだな…


というより、ジルは私のことを忘れているのではないだろうか。


そんな疑問が頭に浮かんだ時、エレベーターがちーんと鳴って、誰かがエレベーターから降りてきた。


着物を着たジューシローだった。


「…………………」


そして私の前に来て、穴が開くほど見る。


そのとき私は、まるでヘビに睨まれた蛙のようだったと思う。


彼の目が怖かった。


ジューシローはそんなつもりで見ていないとは思うんだけど、恐かった。


十分に見たのか、彼はフイッと私から目を逸らして、はぁ…と、困ったように息を吐き、目を伏せた。


そして、固まっている私に一言。


「……ひどいね、そのセンス」


馬鹿にするようにクスリと口角を上げ、自分の部屋のドアを開ける。


「!!?」


――そんなに私ファッションセンスない!!?


新たな自分に出会えた 瞬 間 \(^o^)/


「服貸すから入りなよ」


そんな彼の目は「仕方がない」と言っているようだった。