天を衝く槍


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「シローォォオオ!!!」


「シロさぁぁあんん!!!」


任務から帰って早々、私とギルは息を切らせて病院では走らないというルールを無視って、シロさんに思いきり飛びつく。


「え?」


眉間にシワを寄せて、飛びついてくる私たちを見る彼が目に入った。


-----ドタァンッッ


それを咄嗟に避けた私たちは彼のベットで鼻の頭を打ち、大きな音を出す。


「いってェー…」


「アイタタタタ…」


そして悶絶する私達。


「何してるの。危うく潰されるところだったんだけど」


シロさんが腕を組んで怪訝な顔をする。


「俺は感動の再会を―—」


「普通に再会しようよ。てか、ヒヨコ」


「へ!!?」


急に呼ばれてドキリとした。


冷たい黒い瞳に何故か引き込まれる。


「鼻血でそこ汚さないで」


「え゛」


ハッとして鼻を押さえると、確かにヌルヌルした感触が。


うっそ、痛みで鼻血出てるの気づかなかった!!?


幸い、私がいるところにはまだ落ちておらず、私は持っていたハンカチで鼻を覆う。


触った手を見てみると、確かに赤い。


……鼻水じゃない。


いや、鼻血でも鼻水でもどっちとも恥ずかしいだけど。


って、見られた!!!


それを彼に見られていたと漸く自覚し、顔が熱を持つ。


「おいおーい。シローが目ェ覚めて嬉しいのは分かんけどさ~」


ギルがニヤニヤして私を見る。


そして何処からか、誰かが走っている音が聞こえてくる。


「なにもそこまで興奮するこたぁねーだろ~」


「ちが―—」


-----すぱーんっ


「でっ」


違うと否定したかった私の言葉は、何かがギルにぶつかった音と彼の声でかき消された。


「コラァ!!!手前らナニ晒してくれとんじゃボケェ!!!」


そして大きな怒声。


「えぇえ何が?」


「病院では静かにせえっていうん習わんかったか!!?」


彼はギロンとギルを睨みつけて、大音量でいう。


「いや、声大きいのは―—」


「喧しッ」


彼がビシィッと指をギルにさす。


そして何事だというように、シロさんの病室に人がモサモサと集まってきた。


「な…なんで俺なんだよ…」


「……ヨースケ…」


ギルが引き攣った顔をして、シロさんが呆れたような声を出した。