「…っ……はぁっ…はぁっ」
私は建物の壁に背をひっつけて息を整える。
「ここまで来りゃいーだろ」
ギルがキールが後をついて来てないか、確認しながら言った。
「……よし、帰るか」
私の呼吸が落ち着くのを待って、ギルがそう言う。
「待ってください」
だけど、私の声がそれを制する。
「ガタって、何の話ですか」
「…………………」
ギルの鋭い眼光が私を射抜いた。
そんな彼の瞳が、私が聖戦という言葉を探していた時のフィーネさんの瞳と重なる。
「…………………」
「…………………」
「……隠し事ばっかだなぁ…」
教えてくれないと悟った私は、フイッとギルから視線を逸らして、小さく独り言のように呟く。
誰しも、人に言いたくないことがあるのは知ってる。
……知ってるんだ。


