天を衝く槍



暫く私はシロさんのいる集中治療室に行って、彼の様子を見ていた。


まるで大きな虫かごに入っている蛹のようだった。


―—まだ傷は癒えないの?


彼を見ているとそんな疑問が浮かんだ。


誰に問うても答えなどでないのに。


く、と唇を噛んでガラスに映る自分とにらめっこをしていた時、ジルが私を呼んだ。


どうやら話は終わったらしい。


「さっきは悪かったな」


シュン、とした表情で謝るジルに私は焦りを覚えた。


「な、なにが?」


え、私さっきジルに何かされたっけ?


これといって思い当たる節が無い。


「え、さっきのケンカっぽいヤツで、俺の顔で…」


彼はそこまで言って言葉を濁す。


「あー……」


そういやヨースケが私がジルの顔見てビビってるとか言ってたっけ。


「あれは大丈夫、ジルじゃないから」


「お、おう?」


彼は戸惑いながらもそれ以上は何も言わなかった。