天を衝く槍



病院に運ばれた二人は、すぐに緊急手術を受けた。


因みにジルも手当てしてもらっていた。


消毒液が嫌いらしく、ものすっごい痛がってた。


それから私とジルはこのことを報告書にして、メールでソンジュさんに送った。


本来ならば帰ってから書くものなのだが、予定より遅く帰ることになりそうなので、それも含めてソンジュさんに伝える、ということらしい。


それを終えてシロさんたちを待っていると、またしてもあの嫌な予想が駆け巡る。


どうしよう。


シロさんが死んじゃったらどうしよう。


もしこの手術が失敗したらどうしよう。


私がノロノロしていた所為で。


ジルに言われなかったらそのままボケッとつっ立ってて。


私の所為で。


どうしよう。


私の所為で彼が死んでしまったらどうしよう。


どうしよう。


胸が痛い。


またあの時のような痛みが胸にうずく。


なんで?


イタイ。


分かんない。


私の所為。


もう私がジャガイモでもサツマイモでも、どっちでもいい。


どっちでもいいから生きていてほしい。


「…ごめんなさい」


無意識に出る言葉。


「コウガ?」


「ごめんなさい」


ジルが何か言っている。


「ごめんなさい…」


涙が頬を伝った。


「ちょ、コウガ!!!落ち着けって!!!」


ジルが私の肩を掴んで揺らす。


「ごめんなさい」


あれからいくらたっても、呪文のような謝罪しか出てこなかった。


どうしたらいいんだろう。


私、どうすればいい?


「……悪い。めんどくせえから寝とけ」


ジルは申し訳そうな顔をして、私の首に手刀を決め込んだ。


「うッ」


全部、私の所為です。


そこで私は意識を失った。