天を衝く槍



「またLunaが増えるってことか…」


ラガーが神妙な顔で言い、腕を組んだ。


「覚醒(おき)れば、の話よ」


彼女は遠くを見た。


「なんだそりゃ?」


「覚醒しない理由でもあんの?」


ラガーとギルがキョトンとした顔で彼女に聞いた。


「理由があるからLunaが少ないのよ」


「イヤ、多いと困るんだけど」


困ったもんだわと、ため息をついた彼女に、ギルがすかさず言う。


すると彼女は口をへの字にして、眉間にシワを寄せて、目を見開いて、見下すようにギルを見た。


―—うわ、変な顔


それを見たギルは何のためらいもなく言う。


「しゃくれてんz」


ギルの口をササッと、ウルノがこれ以上言わせないように塞いだ。


「仮にも淑女にそのようなことを言うのは…」


そっと、ウルノがギルに言い、口を覆っていた手を離す。


あ、そっかとギルの顔に濃く大きく書いてあった。


……てか、ウルノがチヤクに向けて言った、『仮にも女』というところには誰もツッコまないんだ。


「……………」


私は少し拍子抜けした。


なんなのこの緊張感があったり、無かったりの温度差。