彼女のattitude ~学園・非公認的恋愛~

学校の持つブランド力、ってやつなのかな。

あと、女子には創立時から変わらない『レトロかわいい』制服が評判で、入試の倍率をあげる要因のひとつだとかなんとか言われてる、けど。

「悪いけど、やっぱり、似合わねーよな……」

葵が気の毒そうに呟く。

「うん、知ってるから言わないで……」

『レトロかわいい』制服は、わたしにはまったく似合ってなくて。
これでも髪の毛を編みこみショート風にし、バレッタで留めることで、見た目ちょっとマシになったのだ。
ただの悪あがきだって言われたら、言い返せないけど。

「千年の制服はマジックだー!可愛さ5割り増しー!とか言われてんだけど。桐の場合、逆に行っちゃったなー」

「……逆って、ひどいんじゃない。いいのよ別に。おばあちゃんは喜んでくれたしっ」

わたしがわざわざ引っ越してまで千年学園に通うことになったのは、おばあちゃんたっての希望だった。