初恋*

『こんにちは~っ。今日は本をお借りになられますか?』

『ぁ、いえ。今日は席を利用して読みます。』

『そうですか。お楽しみくださいませ。』


私はお気に入りの本を手にとって、席に向かった。


席に座って前を見ると、見たくなかった光景が。


『…梶原くん…?と、立夏…?』

なんであの二人が一緒にいるの?


そうだよね、まぁ付き合っててもおかしくないよね。
あんなに二人ともスタイルいいんだし。



私は本に没頭した。

没頭しすぎたせいか、気づくと二人はいなくて、時計を見ると、11時30分を差していた。


『…ぅそ。』


過ぎてるし…。
私なにしてんだ…!

いくら、嫌だったからって時間見ないで没頭するなんてダメじゃんか!!



とりあえず急いで待ち合わせ場所に向かおう。


『…はぁはぁ。』

『…ぁ、和泉っ…!』

『…ごめ、なさ…。私、気づいたら時間過ぎてて…』

『いや、いいよ。今日は楽しかったからさ。機嫌もいいんだ。』


っ…。
やっぱり立夏にあったからだよね。
私と約束したのはなぜ?

私をだしにしようとしたの?