初恋*

私は今までのことを快里ちゃんにすべて話した。


『そっか…、立夏が…』

『でも、私、立夏のこと好きだから…。でも、なんだか…』

『…恭華。あんた優磨が好きなんでしょ。(笑)』

『へっ…!?』


か、快里ちゃんてばいきなりなに言い出すの?!


私が梶原くんを好きなわけっ…。


『どうなの?』

『…それはっ…、好きじゃないもんっ…。』

『素直じゃなーいの。(笑)ま、いずれか分かるからさ。でも、私はいつも恭華の味方だからね。』


快里ちゃんは私をまっすぐにみてそう言った。


『…ありがと、』

『なんのなんの。(笑)』

『なんの話?』

『千華。千華は聞かない方がいいわ。』


快里ちゃん…?
どうして悲しそうな顔。


『?ま、いいわ。あのね、今度フィールドワークが京都であるじゃない?あの班、生徒でかってくんでいいんだってさ。』

『そうなの?』

『その話、俺に任せてもらおうか。』

『へ?梶原。なにあんた。』

『オレがくじ引きで決めてやるーっ。(笑)』

ぇ嫌だよーっ…。


『じゃ、今から作るから待っててな。』


クラスでの梶原くんの権力は絶対らしく、誰も文句なんて言わない。



『およ?たのしそーじゃん。なにしてんの!?』

『ぁ、立夏。いまさフィールドワークの班決めのくじ引き作ってんの。(笑)』

『なにそれぇ。(笑)』


立夏はあんなに自然に話すんだなぁ。



『さ、できた。じゃぁ、一番からとりにこい。(笑)』


とうとう私の番。


箱にてをいれると、なにかがてに触れた。


『…ひっ…』

『…俺だよ。これ、お前の分。』


ぇ、なんで勝手に決まってるの?


ま、いーか。