初恋＊

朝、学校で会うことも考えていくのをやめようかとも思った。


でも、お姉ちゃんの言葉を思い出して、いくことにした。


"自分と一番一緒にいるのは自分なんだし。まずは自分を信じろってね。"


『おはよ。』

『ぁ、恭華おはよう。恭華から挨拶なんて珍しいね。』

『今日から変わろうと思って。』

『…？ま、いっか。(笑)ぁ、あっちに快里と立夏いたよ。』

『…ぁ、またあとからでいいよ。あの二人は。』


ほんとはそんなこと言いながら怖いだけ。
立夏にどんな顔をして会えばいいのかわからないだけ。

だけど、怖くて今は行けない。


『おっはよ～っ！』

『立夏うるさいわよ。あら、恭華、今日は遅かったね。』

『ぁ、快里ちゃん、立夏おはよ…。まね。今日はいろいろあったの。(笑)』

『いろいろってなによ～っ(笑)』


一応その場はしのいだけど、ほんとは今は会いたくなかった。



『はよーっす。』

『ぁ、優磨じゃん。』


ドキッ


あのまますっぽかしたからなぁ。



『ぁ、和泉。昨日なんかあった？』

『へ？』

『いや、急に泣きそうな顔して帰るからさ。何かあるなら言えよな。』


今はこの優しさにさえ腹が立つ。
なんでわかってくれないの？

そんなことを思ったりして。


『昨日てあのあと？！』

『立夏、昨日はありがとな。』


ありがとなってなに？
ほんとに…私、どうしちゃったんだろう。