初恋*

『恭華。今日は恭華が日直だよ。』

『ほんとに?ありがと。えっと、相手は…』

『梶原優磨じゃん。恭華ドンマイ。』

『ぇ、そうかな?私は嫌いじゃないけど。』

『恭華も変わってんね。』


私は和泉恭華。
高校一年。

このとしで初恋もまだだし、きすだってもちろんない。

そんな変わり者な私は友達は少ないけど、あると思う。


『ぁ、和泉~っ。俺ら日直だな。(笑)』

『梶原くん。そだね。じゃ、教材もらいにいこう。』


この人は、梶原優磨。
同い年。

学校1チャラいと噂で、泣かされた女子は数知れず。
クラスの女子からも嫌われているらしい。


『ね、和泉って、俺のこと嫌いじゃないの?』

『嫌い?嫌いになる理由がないじゃん。』


私は黙々と教材を運びながら答えた。


『…ぷっ。やっぱ和泉は変わってんね。(笑)』

『……まぁね。』


自分でも変わり者なのは重々承知…。
でも、変わろうとは思わない。