「……婆ちゃんの形見、やられた〜」 いつもはちゃんと身に着けているのに、今日は体育があったから〜、そういって作る彼女の笑顔には、いつものような余裕は見られなかった。 物が物だから、仕方ないだろう。 「探そうか」 俺がそう言うと、高原は再び首を横に振る。 「見付からないよ〜、きっともう捨てられてる」 「捨てられそうなとこ、探したら良いんだろ?」 俺の言葉に、不思議そうに首を傾げる高原。