朱里は一通り話し終えると、満足して帰って行った。そしてあまり間を開けずに、結衣姉が俺の部屋に入ってくる。 「朱里ちゃん、また彼女持ちに惚れたんだね」 俺は苦笑をもって返事に代える。結衣姉の言う通り、朱里の好きになる相手にはいつも、既に彼女が居るのだ。 「強がって見せてても、ツラいものだよ。奏太なら助けてあげられると思うけどな」 「俺は良いんだよ」 俺の返事を聞いた結衣姉は静かに笑みを残して、部屋を出ていった。