脱力系彼氏

 あたし、溺れてる。
深い深い、キスで、もう、息が詰まりそうなのに。苦しいのに。

こんな幸せ、ないよ。

幸せ過ぎて、涙が止まらない。

その声に、唇に、優しさに溺れてる。


でも、昇ちゃんになら溺れてもいい。

だって、この世で1番愛しい人だから。


きっとこの先、こんなに好きだと思える人なんていない。

あたし、面倒臭い女だけど、その時は昇ちゃんの声を、少しでも聞かせてくれればいい。話すのが面倒臭ければ、こうやって優しくキスしてくれればいい。

それだけで、あたしは安心できる。あなたに溺れる事が出来るから。幸せを感じるから。