最悪……。せっかく今日は昇ちゃんと過ごせる貴重な日だったのに、寝ちゃうなんて。
溜め息を吐きながら、とりあえず、昇ちゃんが掛けてくれたらしいタオルケットを丁寧に折り畳み、クーラーを消した。
キッチンから、微かにテレビの音が聞こえる。
ぐちゃぐちゃになった髪を整え、明かりのついたキッチンをひょっこり覗いてみた。
昇ちゃんは、テーブルの椅子に片膝を立てて座っていた。テーブルには、ビールの缶が何本か置いてある。
小さく咳払いし、あたしは昇ちゃんに近付いた。
「昇ちゃん?」
「ん?」
振り向いた昇ちゃんは真っ赤な目で、いつもより気怠さが増して見えた。
あたしが寝ていた間にビールを3本も飲み干してしまったらしい。テーブルには、ビールの空き缶が3本置いてあり、昇ちゃんの右手には4本目の缶が、しっかりと握り締められていた。
「あたし、寝ちゃったんだね……」
「おー」
「ごめんね」
あたしが謝ると、昇ちゃんは聞いてる素振りもせずに飲み掛けの缶に口をつけた。
「起こしてくれてもよかったのに」
そう言うと、昇ちゃんは赤い目でテレビを見つめた。
「寝てたから」
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「ごめんね」
「おー」
横で無防備に寝てる女を襲わない男も珍しい。昇ちゃんの場合、紳士なんかじゃなくて、ただ、面倒臭いからなんだけど。
あたしは、いっそ襲ってくれれば良かったのに、なんて思いながら、昇ちゃんの横に腰掛けた。
溜め息を吐きながら、とりあえず、昇ちゃんが掛けてくれたらしいタオルケットを丁寧に折り畳み、クーラーを消した。
キッチンから、微かにテレビの音が聞こえる。
ぐちゃぐちゃになった髪を整え、明かりのついたキッチンをひょっこり覗いてみた。
昇ちゃんは、テーブルの椅子に片膝を立てて座っていた。テーブルには、ビールの缶が何本か置いてある。
小さく咳払いし、あたしは昇ちゃんに近付いた。
「昇ちゃん?」
「ん?」
振り向いた昇ちゃんは真っ赤な目で、いつもより気怠さが増して見えた。
あたしが寝ていた間にビールを3本も飲み干してしまったらしい。テーブルには、ビールの空き缶が3本置いてあり、昇ちゃんの右手には4本目の缶が、しっかりと握り締められていた。
「あたし、寝ちゃったんだね……」
「おー」
「ごめんね」
あたしが謝ると、昇ちゃんは聞いてる素振りもせずに飲み掛けの缶に口をつけた。
「起こしてくれてもよかったのに」
そう言うと、昇ちゃんは赤い目でテレビを見つめた。
「寝てたから」
申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
「ごめんね」
「おー」
横で無防備に寝てる女を襲わない男も珍しい。昇ちゃんの場合、紳士なんかじゃなくて、ただ、面倒臭いからなんだけど。
あたしは、いっそ襲ってくれれば良かったのに、なんて思いながら、昇ちゃんの横に腰掛けた。


