俺は気にすることなく上半身だけ起き上がらせた。
すると、さっき入ってきたやつが俺に近づいてきた。
なんなんだよこいつ…
ひとがいたらさっさとかえれよな…
俺はそう思いながらも、さっき入ってきたヤツを睨んだ。
ドキッ
俺はずっと男が入ってきたのだと思っていたが、違った。入ってきたのは女だった。
それも、ただの女ではなかった。
髪は黒く肩より少し下ぐらいの長さで、肌は白く小柄、唇は赤くてとても綺麗なのだが、どこか淋しく切なさをも漂わせている容姿だった。
少なくても、俺が今まで見てきた女の中ではダントツで綺麗だ。
俺は思わず見つめてしまった。

