「もしもし、畑中君?明日から入学式だね!昨日お母さんと一緒に初めてスーツ買ったんだ」



ベッドに寝ころびながら手の中の機会に話しかける。電波の先には愛しの彼



「うん、見てたよ。スカートも良かったけど、パンツの方がカッコ良くて似合ってました」



明るく本当に楽しそうな声が電波に乗って、耳をくすぐる



「やっぱり!メールで聞こうかと思ったんだけど、お母さんが居たしね。どこで見てたの?」



携帯に付いているお揃いのストラップを弄る



「君の買い物してた店の斜め前のお店だよ。いつもより近くで見てたから凄くドキドキした」



恥ずかしそうな声に心臓がきゅーんとなる


「もう、明日は畑中君も入学式なんだから私のところに来ずにちゃんと出席してよね」