-俺ってば何でアイツの事ばっか考えてんの!?さっきの絶対幻覚だろ。あんなケバい女どもとつるむ訳ねーし-


シャワーを浴びながら自問自答、そして自己嫌悪。



一緒にいたのは制服のスカート超ミニ、違反のセーター、パーマに茶髪…アイツとは正反対の奴等だった。



「やっぱイマイチ洗った気がしねぇな…」



手を怪我して何が不自由って頭が旨く洗えない事。無類の風呂好きとしては死活問題。




上半身裸、タオルで頭を拭きながら、自分の部屋へ。外はすっかり真っ黒。部屋の電気のスイッチに手を伸ばす。


「あ………」



ブラインド越しに向かいの部屋の電気が付くのが分かった。
住人は言わずと知れたアイツ。



-向かいはアイツの部屋か…-



覗くつもりはないけど、何となく自分の部屋の電気は付けず窓に近付く。あっちはカーテンを引いてないから中が丸見え。向こうを向いてるから顔は分かんないけど…髪を縛っていたゴムを解き、ブレザーを脱ぎスカートに手を掛けている。まさに着替えの真っ最中。



-丸見え…おい~、不用心じゃね?-



普段から女の裸は見慣れてるし、普段からダサ子のアイツの生着替えなんか興奮する余地もないと軽い気持ちだった。




-どうせスポブラにヘソパンだろ……-





スルリと落ちるスカート。あとはブラウス一枚…………。




屈んで脱いだスカートを拾う。




-ドキン……-




「おいおい……」






予想に反して下着はピンク。綺麗な足。

ブラウスも脱ぎ去り、上下おそろいのピンクの下着姿。着替えに邪魔だからか眼鏡をしていない。キョロキョロ、ウロウロして何かを探している模様。普段は隠れて分からなかった。透き通るように白い肌、適度にある胸。くびれた腰、細い手足。綺麗な黒髪、眼鏡をかけてない素顔……。


-ドキン、ドキン……-



「やべぇ………」




意外だった。と言うよりショックだった。女って意識なかったからかもしれないけど……。