◇◇◇


「遅れた~!」




パタパタ駅の構内を走りながら、携帯で時間を確認。
約束の時間の5分前。


本当はもっと早く着く予定だったのに。
昨晩は緊張して眠れなかったうえに、朝は何を着るか決められず。パンツにするか、スカートにするか。それともワンピースにするか……迷いに迷って、結局は白地にブルーの花柄ワンピにレギンス、白い七分のパーカーに決めた。


どこに行くかはあってから決めることにして、とりあえず駅の中にある、待ち合わせでよく使われる大きな柱の前で落ち合うことにした。




「あ、来てる…」



遠目に見てもすぐわかる。だってかっこいいんだもん。

オフホワイト地に黄緑のラインが入ったポロシャツに、ジーンズのシンプルな恰好なんだけど…サラフワの黒髪に、こんなに暑くても整った涼しげなクールフェイス。一見、爽やか好青年風?


ただ普通に立ってるだけならモデル並。会話を試みなければ、無口なのも無表情だってわかんないじゃない?


だから案の定……



「げげっ…」




ヒナタに近付くお姉さん二人組。
原色のキャミやチューブトップにホットパンツという、男の子なら涎垂らして喜びそうな露出の高さ。加えて巨乳…
そんな人達がヒナタに何