そんな訳で、あれから一週間。順調にお付き合いしてるんだけど………
未だ周りには浸透してなくて。
彼が出来たこと、仲のいい友達達には一応話したんだけどねぇ……
それというのも、私達本当に付き合ってるのかってくらい、ラブラブオーラが出てないんだって。
帰る方向も丸っきり逆だし、それに校内はもとい教室でだってほとんど会話してない。
それでも一応ヒナタって呼んでるし(私のことは相変わらず成宮って呼ぶけど…)
メールだってしてるし、(一方的に送りまくったのに、たまに一言二言返ってくるだけだけどっ)
これって充分付き合ってるじゃんねぇ。
でも友達達いわく、イマイチ信じられない感じらしい。
「デートは?」
「まだ……」
そういえば一回もない。
したいなぁ、デート………
「嫌がるかなぁ」
「あ~……小池くんてそういうタイプじゃなさそうだよね」
ちらっと視線を移すと、友達達といつもの窓際のところで談笑中。
何か喋ってる木村君と、笑ってる男の子達。ヒナタも楽しそうに口角上げてる。
周りもヒナタのこと、ちゃんとわかってるんだね。一人浮いてるとかじゃなくて、ちゃんと溶け込んでるもん
でも……
私だって一緒に居たいし、もっと近くでヒナタを感じたい。
「誘ってみようかなぁ……」
さすがにあの輪の中に入っていって、誘う勇気はない。
携帯を取り出した。
【今度の日曜日空いてる?どこか遊びに行きたいよ~o(><)o ミュウ】
迷ったけど…意を決して送信!
すぐ、ヒナタはメールに気付いたみたい。
ポッケから携帯出して見てるよ~。カチカチやってる。
固唾を飲んで見守る私。
ふと、ヒナタが顔を上げてこっちを見た。
ドキン……
PPP……♪
「来たっ。小池君?」
友達達が覗き込む中、震える手でメールを開く。