「あっ、愛奈！ゴメン！」

「空くん･･･！」


やって来たのは空くん。
やって来るのは空くんの家なんだから当たり前だろうけど･。
それに空くんから呼んだんだもんね。


「はぁー、青春enjoyしてるねぇ。」


私と空くんを見て女の人がポツリと呟いた。


「あのなぁ･･･お前はどっか行けよ！」


空くんが迷惑そうに女の人に向けて言った。
一体この女の人と、どんな関係なの？


「嫌だし。どっか行けって酷くない？」

「愛奈、さっきの電話ゴメン！」


女の人の言葉を無視して空くんは私に申し訳なさそうに謝ってきた。


「う、うん。えっと･･･その女の人は？」


私が聞きずらそうに聞くと空くんはその女の人をチラリと睨んで答えた。


「本当に電話ゴメンな！･･･コイツは俺の姉。」

「えっ･･･お姉さん？！」


あまりにも驚いて声も大きくなってしまった。
だって･･･この女の人がお姉さん？
まったく空くんとは性格が違う。


「空の姉です。よろしく！」


ピースサインをして笑顔を見せる空くんのお姉さん。
なんとも明るい人だ。


「さっきの電話はゴメンね。ついつい愛奈ちゃんが可愛いもんだから、イジメたくなってさー！」

「そうなんですか･･･。でも良かった･･･。」


本当に良かった。今、から安心している。
空くんのお姉さんで良かった。
もし空くんが浮気してたら･･･なんて考えて不安だったんだ。