考えてたのはいつも奏のことだけで。 何十人もの友達を失うより奏を失うほうが辛くて。 奏に依存してるみたいと自己嫌悪もした。 依存とまではいかないけど何時も一緒にいたのは確かなんだけど。 あ…。 思い出したら涙出てきた。 頬に伝う涙がドライヤーの風邪で軌道を変える。 唇についた涙を舌で拭えば、そのしょっぱさにまた涙が出た。 暫くの間、俺は奏の名前を呟きながら泣いていた。