俺達の学園戦争~始~

「綺麗…」


思わず立ち止まって呟いてしまうほど彼女は綺麗だった。


「あっ、いけない。
ノア、お座り!!」


走りながら叫べば、ノアはその場に座る。


彼女はホッと胸を撫で下ろしていた。


俺は彼女のもとに向かい、深く頭を下げた。


「ごめんなさい!
ちょっと目を離してしまって…」


彼女の顔は見えなかったが、走ってる時は気がつかなかったシャンプーのいい匂いが鼻をかすめた。


「だ、大丈夫です。
顔をあげてください。」


困ったような、でも凄く綺麗な声が俺の耳に届いた。