聖亜は自分の部屋で、妙にかしこまった顔してあたしを見た。 「姉さんを見ただろ?」 うなずく。 「姉さんに…あげたくて。」 …マフラーを。編んであげたくて。 聖亜の言葉が心の中にポツン、とおちてきた。 分かった。 「よぉし!」 声を上げて、あたしは聖亜に教え始めた。