《葵side》
 わたし、花岡葵。
 ギャルでもなく、真面目でもない普通の高校2年生。
 今クラスでは、文化祭の実行委員を決めている。
 でも、決まらずくじ引きになってしまったのだ。
 しかも、まさかのアタリ!
 男子はというと、学校1のヤンキー九条雪也。しかも、幼なじみとか…。
 最悪…。

 わたしと、雪也は家が隣で生まれたときからずっと一緒だった。
 わたしは、幼稚園のころから雪也のことが、好きだ。今も…。
 でも、高校に入学してからは一緒にはいない。
 雪也は、いろいろあってヤンキーになってしまった。
 でも、わたしはまだ雪也のことが好き 
「葵~!九条くんと一緒とかラッキーじゃん!!」
 親友の楓が言い出した。
「うん。でも、気まずい…」
「今までどうりに、話せば大丈夫だよ!」
 楓は、いつも励ましてくれる。
 わたしの、自慢の親友!!
「頑張ってみる!ありがとね。」


《雪也ride》
 あぁ~、実行委員とか最悪。
 まぁさぼればいいし。
「雪也~!よかったじゃん!!葵ちゃんと一緒で!」
「隼人、冗談きつい」
「冗談じゃねーよ!黒板見ろよ!」
 俺は、仕方なく黒板をみた。
「えっ!……」
「なっ!まぢだろ」

 俺の幼なじみ花岡葵。
 ずっとあいつのことが、好きだ。
 でも、あいつに好きな奴がいることを高校に入ってから、知った。
 それからあいつを避け始めた。
 そしてヤンキーに、なってしまった。
 「これが雪也の、最後のチャンスだぞ!このチャンスを無駄にするか、しないかは、おまえ次第だぞ。じゃあなっ!」
 最後のチャンスかぁ…。
 でも、あいつを諦めることはできない。
 今度こそ、あいつに告白するかぁ…。