「…きゃあああああっ!!!」







 すげぇデカイ声が聞こえる。






「うるせ…」





 耳を塞ぎながらゆっくりと起き上がった俺。






 入口には目を見開いた母さんが立ってる。






「何」

「しゅ、愁がぁああ…女の子を…」

「は? あ…」





 あんなおおきな声が聞こえたのに、平然とした顔で寝ている陽菜を見る。





「どした、杏…?」



 後ろから父さんも覗きこんできて、また同じように目を見開く。




「愁…どうしたんだ、お前…。珍しいな」

「…や、友達だし」

「友達と寝たのか」

「寝たって…普通に寝ただけだけど」