「え、何してんの。風邪ひくだろ」

「じゃあ布団貸してー」




 とか言って俺の布団を引っ張る陽菜。






 その腕を俺が引っ張ってベッドに引きずり込んだ。






「えぇぇぇ…? またぁ…?」

「んだよ、文句あるか」

「私嫁入り前なんだけど―」




 ぷくぅとほっぺを膨らます陽菜が可愛くて仕方ない。





「何、嫁入り出来るとでも思ってんの?」

「う゛…」

「こんなバカで単純で、アホの陽菜にもらい手なんかいるとでも?」

「う゛ぅ…」




 涙目の陽菜を引き寄せて俺の胸に押し付けた。






 …いなかったら、俺がもらってやるから。






 つか、陽菜に出来ないわけないじゃん。




 誰にも渡さないし。