俺がそんなことを考えてるとも知らずに、いつの間にか夢の中らしい陽菜。
「彼方―、感情頼む」
「おー」
客にビールを渡していた彼方を呼んで、会計を済ませてから店を出た。
あいにく金のそんなに持ち合わせてなかった俺は、まさかの金欠になりそうだ。
今だけな。
「うし…帰るか…」
俺の背中で寝てる陽菜の体温を感じながら見慣れた道を歩く。
「あ、やべ…」
駅まで行って気付く俺はいつからバカになったのだろうか。
既に駅の電気は消えていて、人影も少なく、段ボールにくるまったおじさんが数人。
「終電……うわ、どーっすかな」
金もあんまりねぇし…。

