「俺、そろそろ行くから」
俺はソファから立ち上がって警備室を出る。
正門に戻ると丁度陽菜が出てきた。
「陽菜」
「あ、愁君! …待った?」
「警備室にいれてもらってた」
「そ♪」
何やら機嫌が良いようで、頬を緩ませながら俺の横を歩く。
「寒いねー」
「悪いな、車とかなくて」
「いいのいいの、歩くの好きだよ」
にっと笑った陽菜の冷たそうな手を掴むまで一苦労。
「わ、愁君あったかーい」
「陽菜が冷たいんだろ」
俺のポケットに陽菜の手を突っ込んで中で手を繋いで歩いた。
「どこか行くの?」
「ちょっとな」
電車に乗って俺の地元近くまで着いた。

