冷血男子





「ねぇねぇ、陽菜ちゃん二股ぁ?」

「どっちも彼氏じゃないから」

「えぇー…じゃああっちのお兄さんちょうだい♪ タイプ―」





 クラスの中でもギャルな子が愁君を指さす。





「あー…あいつは……やめた方がっ……って、いないし」






 私が止める前に愁君のところにメニューを持って行った。





「なぁ、あの人って…愁先輩?」

「え、知ってるの?」





 いつの間にか横に来てた山下君がきらきらした目で愁君を見る。





「俺が中学の時に冷血王子って地元で呼ばれてた先輩だよ」

「冷血……うん、私も冷血君って呼んでた」

「興味のないことにはひたすら冷たくて、逆にあるものには一直線で謎な王子だって」






 詳しいことは知らないけど、って。





 そう山下君が言うと、すぐに冷血をぶちかました愁君。






 あの子が半泣きで戻ってきた。






「わ、大丈夫…?」