冷血男子



「もう準備終わってるわよ!!」





 みんな下校し始めてるのに、嘘がへたくそだ。







「今日は明るいし、早めに帰って寝よー♥」




 独り言を呟きながら電車を降りて改札口を通った。





「…でっけぇ独り言」


「わ!」




 後ろからギュッとハグされた私はびっくりして振り返ろうとしたけど、頭が押さえつけられてて動かない。





「何よ、冷血君」

「あれ、分かったんだ」

「もう声覚えましたー」




 そう言うとふーん、と興味なさそうに返事をする。





「今日早くない?」

「あー…明日文化祭なの」

「文化祭? え、何…陽菜高校生だったっけ」




 びっくりしたのか、首の回りを覆い尽くしていた腕が離れて私と顔を見合わせる。




「違います―!私、教師なんですよ」

「は? 陽菜が教師……?」