当たり前のように、その晩は一睡も出来なかった。







「…朝じゃん……」





 ベッドの中も温かくて、日の光もいい感じにぽかぽかする。







 もうすぐ冬にしてはいい天気だ。





 陽菜を起こさないようにそっと起きて、冷蔵庫からトマトジュースを出して飲んだ。








「あ、うま…」




 やっぱこのトマトジュースが一番好き。






 缶1本を一気に飲んで、テーブルの上に置いた。






「そろそろ起こさないと…遅刻するな」






 7時半を回っていて、少しだけ焦りを感じながら陽菜を揺すった。