冷血男子



 電源を切るのもあれだし、とか思って通話ボタンを押した。




『陽菜ちゃーん、風邪って聞いたけど大丈夫?』


「陽菜なら寝てるけど」

 
 男の声だ。




 適当に返してこっちから切った。




 その後も何人からか電話があった。




 友達か何か知らないけど、情報網すごすきだろ。




 なんだか色々ムカついてきて、電源を落とした。



「ん……れぃけつ君…」

「何」



 目が覚めたのかゆっくりと俺と視線を絡めた陽菜は、目を細める。



「ごめんね、冷血君も家に帰らなきゃいけないのに…もう大丈夫だから、帰って?」




 明らかに我慢してるの見え見えなのに、そんなことを言う。



「ふぅん、じゃあ俺帰るわ」



 我慢してようが俺には関係ないし、どうでもいい。


「うん、色々ありがとうございました」



 寝室から出て、扉を閉める。




 玄関に向かう途中にふと思った。