「ごめんな、昨日…寂しいっつってんのに、家出たから…」




 こいつの意識がとんでるうちに素早く行動。





「な…何なんだ!」

「何スか」

「林先生の何なんだよ!!」





 男はゴツイ顔をさらにごつくして大きな声を上げる。






「旦那ですけど?」





 …あ、やべ。






 言い過ぎた。






「だ、旦那ぁぁ!? 林先生が既婚者だったんて聞いてないぞ!? 俺は聴いてないぞ!?」




 なんて言いながら、俺に女を渡して走って行った。