「家は…」

「あ、ここです」

「ここって最近出来たところじゃないですか!」




 声、大きいなこの人。





 車からゆっくり下ろされて、部屋に向かう。





「ここでいいです」

「いや、部屋の前まで送りますよ」






 んー…でも何か嫌な予感するんだよね。





 思考回路が回らなくなってきて、ほぼ中条先生に体重を預けた状態。





「1001号室です…」

「はい、わかりましたー」





 ふらふらとして、前が見えない。





「あれ、誰かいますよ」

「…」




 何も聞こえてなくて、ただボーっと。