「じゃあ…行くから」 ふっと笑った顔には切なさがにじみ出てる。 「……愁君?」 思わず呼んでしまうほど。 「ん?」 「どう…したの?」 私がそう聞くと、ヤバいという顔をする。 「陽菜…俺、海外行かなきゃいけなくなった。」 ぽつりと呟いた言葉には、とてつもない重みがかかっていた。 「え…?」 「明日、発つ」 愁君が傍からいなくなるというとこが怖いくらいに想像出来ない。 「寂しいからさ…ちょっとだけいい?」 そう言うと、また私を抱き寄せた。 「愁…君……」