陽菜が好きそうな雰囲気の店に入り、服やアクセサリーを見て回る。





「トイレ…行っていい?」




 何十分後かに喋ったかと思えばそれ。




「あ、あぁ…ここで待ってるな」




 やっぱ陽菜は俺のツボ。




 それが可愛いんだけど。





 その間にさっきの店でネックレスを一つ買った。





 急いで戻ったら、まだ陽菜はいなくて一安心。




 泣いて崩れたメイクでも治しているんだろう。





 ボーっと空を眺めていると「お待たせ」という声が聞こえていつも通りに笑顔を見せる陽菜が目の前に立つ。




「…ん、そろそろ夕飯でも食べるか!」




 無理に笑ってるのなんて丸わかりだけど…陽菜が隠そうとしていることを無理に引き出すこともない。





 そう思って、もう一度手を繋ぎ歩く。