冷血男子



 頭の中でそういい、口には出さず通りすぎる。




「あれ、聞こえなかったのかなぁ…」




 後ろでひそひそと聞こえる。




 聞こえてたけど、聞こえないふりをしてたのを察してほしいものだ。






「まさかぁ! だってユリめちゃくちゃ可愛いじゃん。ユリが声かけてるのに無視するはずないよ」

「だよねぇ」



 勝手な解釈をされて、また声をかけられる。





 今度は背中を軽く叩かれた。





「一緒に、お茶しません?」




 さっきユリと呼ばれてた女だろうか。




 確かに可愛いかもしれないけど、ケバいし、陽菜には何もかも劣る。





「…」

「お茶…しませんかぁ?」

「しない」