冷血男子




 準備が終わったらしい陽菜がソファで待っていた俺に近づいてきた。




「ん、いこ」



 テーブルに置いてあったケータイを取って、玄関に向かう。





 後ろからちょこちょこついてくる陽菜が可愛くて仕方ない。





 俺の母さんがよく着てそうなボウタイブラウスにキュロットと赤いコート。






 可愛いんだけどさ…今日1日連れて歩く自信ねぇ。





「どこか行きたいところあるの?」




 ゆるく巻いた髪を揺らしながら俺の横を歩く。






「んー…別にないんだけど(笑)どこか行きたいところある?」

「えー…そんなに遠出したくないなら、ショッピングが無難だよね」

「そうするか」




 陽菜と出かけるってことだけで俺の頭がいっぱいでそこまで回ってなかった。