<恋愛方程式の成り立ち>



ーー
『由奈〜!頑張れー!』

あたしは、成哉と隣に座りながら由奈を応援していた。

「なぁ」

『ん⁇』

「高見のやつ、大丈夫なの⁇」

『あー、なんか吹っ切れたみたい。でも無理してることもあるから、あんまり聞かないようにはしてる』

「そっか。陵哉もさ、なんとなくまだ高見のこと気にしてるみたいだから、ちゃんと見ててやって」

『うん!』

「じゃあ高見戻ってきたし、俺招集かかってるから行くな」

『じゃあ後でね』

「おー」

成哉のさりげない優しさがあたしは大好きだった。

「真莉愛〜」

『お疲れ様』

「疲れた…」

『早かったよ‼』

「ふふ、ありがと」


「ねー!成哉くん100メートル出るんだって!」

「また宇野くんの話ー⁇」

「だってすっごいカッコいいじゃん!優しいし」

「まぁ、うちらの学年で1番モテるよね」

由奈と話してるときに後ろから、そんな会話が聞こえた。

「あたし、後で成哉くんにハチマキもらえるか聞いてみる!」

「本当に⁉頑張れ!」

「ありがとう…!」

成哉を好きな子はあたしだけじゃない。
ずっとわかってたことなのに、急にあたしは怖くなった。
小さい頃から、成哉の隣は常にあたしだった。
その成哉の隣が誰かに奪われるんなんて…
彼女といるところなんて見たくないよ…