後ろに振り替えるとそこには額に汗をにじませ、息を切らせた制服姿の男性がいた 「前見て!あと少し!!」 軽くなったペダルを踏み込む 見知らぬ男性のおかげで無事上り坂を登り切り、私は息を整えた 「あ、あの!」 後ろを振り返ると彼はいた 「おつかれさま!」 額ににじませた汗は頬をつたって灰色のブレザーに小さな染みをつくっている