・・・

私は言われるままに、

ソファーに腰を下ろした。

「話しって?」

「うん・・・

オレの仕事についてなんだけど」

・・・

どうやら、

孝明の気持ちが固まったみたい。

・・・

どんな答えが出るのか、

期待と少しの不安を抱え、

孝明を見つめた。

・・・

孝明は、

私の手を両手で包み、

静かに喋り始めた。

「オレは医者が天職だと思ってる。

たくさんの人を助け、相談にのれる

この仕事が好きだ。

この島に来て、その気持ちは、

増々大きくなった。

ここは設備が整っていない。

ここで治療できない患者は、

船で移送しなければならない」

・・・

ここでは、医療は出来ないってこと?