翌日、

オレはいつものように、

診療所で仕事をしていた。

・・・

3時過ぎ。

・・・

学校帰りの南ちゃんが、

診療所を訪ねてきた。

「どうしたんだ?

具合でも悪いの?」

オレの質問に、

いつもの南ちゃんの

元気がない事に気がついた。

・・・

オレは、

南ちゃんのおでこに手を当てた。

「熱はないみたいだな?」

「孝明先生」

「ん?」

「この島からいなくなっちゃうの?」

・・・

南ちゃんの言葉に、

目を見開いた。

「どこでその話を?」

「今、島中で、その話が

広まってるよ?」

・・・もしかすると、

美晴と一緒にいた山田さんが、

誰かに言ったんだな?