・・・

嫌だ。

あんな男と同じ空間で、

同じ空気を吸うと思っただけで、

吐き気がする・・・

・・・

「美晴ちゃん?」

「・・え?」

「大丈夫?散歩から帰ってきてから、

なんだか変よ?

顔色も悪いし・・・」


「あ、すみません・・・

なんでもないです・・・

仕事戻りますね」

・・・

先輩に声をかけられたけど、

仕事中に私情を挟むのはよくない。

そう思った私は、

何とかウソをついた。

・・・

仕事が終わり、

外に出た私を待ち受けていたもの。


「…亮」

「久しぶり」

壁にもたれていた亮は、

私のところまで歩み寄ってきた。