永遠の唄

そんな感じで圭と呼ばれた男の子は出て行って始めての委員会が始まった。
でも残念な事にその時の委員会は特に何も無かった…。
あたしはそのまま部活に行こうとして廊下を歩いていたら委員会帰りの鈴に会った。
鈴と話すのは結構久しぶりでなんかぎこちなかった。でも、鈴だから相談したいことがあった。
「ねえ、鈴…。あたしスキな人できたの…。」
「うん?誰??」
「3年の神谷さん…。でも美希も好きだから言い出せなくて…。ごめんね。」
「ううん!いいよ☆話してくれてありがとう☆ でも…」
何か言いたそうな鈴に私は
「鈴?何でも言って?私平気だから☆」
「う…ん。 神谷さん彼女居るよ・・・」
【え…?彼女・・・・・・・?】
「え??鈴・・・嘘だよね??」
「ごめん。嘘じゃないよ。怜奈の部活の先輩の平野さんっていう人、知ってるでしょ?」
「そうなんだ…。ごめん、ありがとね!」
【平野先輩って…。あの優しくて可愛い先輩だ・・・。そんなの…。】
心の中で思いながら私は部活に向かった。
やっぱりその時はまともに平野先輩は見れなかったし…。ちょっと恨んだりもしてしまった。
もう神谷さんを諦めようともした…。
でも、そんな時に限って神谷さんに出会ってしまう・・・。そして神谷さんはからかう様な感じでいつも私にちょっかいを出してくる。
そんな先輩の普通の素振りでも今の私ではうんざりしてしまう。
それから先輩とはあまり交流をしたくは無かった。それでも先輩が好きで思いは止められそうに無かった。そんな私の思いを鈴に話すと
「無理に諦めようとしないでいいんじゃない?」
と言ってくれた。鈴は私が欲しい言葉を何でも言ってくれる。
その一言で私の心は軽くなったの。
【そうだよね。かっこいいから彼女居て当然だよね!これから頑張ればいいんだよね】
なんて明るく考えられたのも鈴のおかげ。
「うん。鈴ありがとうね。」
鈴にお礼を言って、私は神谷さんの事を思い続けることにした。