「佐藤さん、
佐藤さんの家はど……」

言いかけたところで
お兄ちゃんが
入ってきました。


「満、それと佐藤さん、
ご飯出来たよ。」



佐藤さんは見た目
お兄ちゃんより
背も大きく、
年上に見えるので、
さすがのお兄ちゃんも
敬語を使っていました。


でも、やっぱり
佐藤さんのことは
あんまり好きじゃない
みたいです。




ご飯を食べ終わり
再び部屋に戻った私は
さっき佐藤さんに
言いかけた質問を
しました。



「佐藤さん、
佐藤さんの家は
どこにあるの?
帰るってどこに?」



すると佐藤さんは

「僕の家か………
僕の家は空の上かな。」


そう言って
儚く笑う佐藤さんは
悲しそうでした。